ウォン・カーウァイ監督初の英語映画「マイ・ブルーベリー・ナイツ」は極上のスイーツのようなラブストーリー

さて記念すべき一本目、何にしようかと本棚からあれやこれやと引っ張り出していたのですが、キラキラ輝くブルーベリー色の下地に白い英語文字がオシャレな表紙の「マイ・ブルーベリー・ナイツ」プレスシートが、久しぶりに手に飛び込んできました。

私の大好きな監督の一人、ウォン・カーウァイ監督が香港からアメリカに舞台を移して、豪華なオールスター・キャストで描いた初の英語映画です。ノラ・ジョーンズ、ジュード・ロウ、ナタリー・ポートマン、レイチェル・ワイズ、デイヴィッド・ストラザーンというキャスティングにはしびれました。第60回カンヌ国際映画祭のオープニングを飾りました。

「欲望の翼」(90年)、「恋する惑星」(94年)、「天使の涙」(95年)、「ブエノスアイレス」(97年)といったウォン監督の作品は、私の映画人生に多大な影響を与えています。ブルース・リーやジャッキー・チェンの香港映画を観て育った私にとっては、ウォン・カーウァイ作品の登場は衝撃的でした。

「恋する惑星」でフェイ・ウォン演じる店員が、ママス&パパスの「夢のカリフォルニア」に合わせて歌い踊っているところに、トニー・レオン演じる警官が買いにくるシーンは何度観ても鳥肌が立ちますね。

香港の猥雑とした街中を彷徨い、疾走する男女の愛の物語をスタイリッシュな映像と粋な音楽で描いてきたウォン監督が、アメリカを舞台に英語で愛の物語を撮るとどうなるのか、期待は高まるばかりでしたが、なるほどこうくるか!と、最初に観た時にとてもニヤけてしまったのを覚えています。

物語の舞台は変われど、役者がアジア人から欧米人になろうと、ウォン監督が描き続ける「彷徨える愛」は変わらないのですね。広大なアメリカ、一流キャスト、カラフルで滑らかな映像、そして愛の物語にぴったりな音楽に心酔し、目眩を覚える作品です。

プレスシートは、ブルーベリー色をベースに各ページカラフルな構成となっています。通常のパンフレットとは違い横長で、スクリーンのスコープサイズをイメージしたようです。全部で26ページ(表紙と裏表紙除く)。

表紙裏の2ページ目は、ヒロインのノラ・ジョーンズがカフェでブルーベリーパイを食べながら物憂げな表情をしているカット。
3ページ〜4ページがイントロダクションで、ブルーベリーパイのアップ写真が配され、食べたくなります。
5ページ目は、ジュード・ロウがカフェで電話しているカット。
6ページ目はストーリー説明で、レストランの前に佇むノラのショットです。
7ページ〜11ページまでは主要キャストの紹介で、ステキな写真が使用されています。
12ページはロウとノラがカフェのカウンターで話しているところ、13ページ〜14ページは車横に立つノラとナタリーのショットとなります。
15ページ〜16ページは監督の紹介で、広大なアメリカの大地をバックに、撮影機材横で佇むウォン監督のショットがなんともいい感じです。
17ページ〜18ページは、カンヌ国際映画祭での記者会見のコメントが掲載されていて、19ページ〜21ページは撮影の裏話などを語ったプロダクションノートとなっていて貴重です。。22ページはドライブするノラとナタリーのショットでいい写真です。
23ページはスタッフ紹介、24ページはオリジナルサウンドトラック紹介で、ノラの歌声とライ・クーダーの旋律が聴こえてくるようです。
そして、25ページ目はラストシーン、カフェのカウンターで眠ってしまったノラに、ロウがそっと口づけしているカットとなっていて、まるで映画のような構成となっています。配給・宣伝会社の作品への愛を感じずにはいられません。最後はクレジットです。

いかがでしたか? プレスシートをめくりながら思い出の映画を久しぶりに振り返ってみましたが、やっぱり映画が観たくなりますね。日常の生活にちょっと疲れた方に観て欲しい作品です。

また夢で合いましょう!

 

マイ・ブルーベリー・ナイツポスタードイツ27 x 40 JUDE LAW Norah Jonesデヴィッド・ストラザーン Unframed 445328
2007年フランス=香港 ストォーディオ・キャナル提供 ブロック2ピクチャーズ制作 カラー 1時間35分 スコープサイズ ドルビーSRD
提供:アスミック・エース エンタテインメント、フジテレビジョン
配給:アスミック・エース
日本公開:2008年3月22日

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