ジャッキー・チェンらスターを育て上げた映画プロデューサー、レイモンド・チョウ氏が逝去

ジャッキー・チェンら香港の多くの映画スターを育て上げた映画プロデューサー、レイモンド・チョウ(鄒文懐)さんが11月2日に亡くなった。91歳だった。

 

ジャッキーのクンフー映画、アクション映画を見て育った私としては、ある意味この方によって思春期の人間性を形成されたと言っても過言ではないので、チョウさんの訃報を聞いて非常にショックだ。

 

香港でスターになっていくジャッキーの傍らには常にチョウさんが寄り添っていた。この方がいなければブルース・リーもホイ3兄弟もサモ・ハンも世に出ていなかったと考えると、その功績は非常に大きい。

 

チョウさんは、1927年に香港で生まれ、英字新聞の記者を経て、50年に映画会社ショウ・ブラザーズの宣伝部に転職したという。そして、70年にゴールデン・ハーベスト社を設立し、数々のスターを育て、香港映画の黄金時代を築いた。ジャッキーを「キャノンボール」で国際舞台に送り出し、香港のみならず世界的なスターに育て上げた。

 

ジャッキーの傍らで写真に写るチョウさんの顔はいつも温和な表情であったが、香港映画界でスターを育て、ヒット作を連発したということはとんでもないやり手映画プロデューサー、経営者であったことが想像できる。

 

ジャッキーの「ヤング・マスター」「プロテクター」「プロジェクトA」「ドラゴンロード」「サンダーアーム」「ポリス・ストーリー 香港国際警察」、ブルース・リーの「燃えよドラゴン」「ドラゴン怒りの鉄拳」、ホイ3兄弟の「Mr.Boo!」シリーズ、「霊幻道士」シリーズ、ピーター・チャン監督「ラヴソング」、ツイ・ハーク監督「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズ、メイベル・チャン監督「宋家の三姉妹」など、チョウさんが手掛けたヒット作、傑作、秀作をあげたらきりがない。

 

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その作品やスターは世界中で見られ、多くの映画人にも多大な影響を与えている。そういう私も映画とは何かを教えられた一人だ。チョウさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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